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新しい創傷治療

 怪我ややけどの治療は痛いのが当たり前と思われていましたが、違います。痛まずに早く治す治療法があります。それは消毒をせず、ガーゼを傷口に直接当てず、ドレッシング材で被って傷を湿った状態に保つことです。石岡第一病院傷の治療センターの夏井睦先生が開発された方法です。

 傷が治る過程でじくじくと出てくる滲出液は、傷を治すのに必要な種々の細胞や成長促進因子を含む大切なものなのです。消毒し、ガーゼを当てることは、傷ついた組織にさらにダメージを与え、成長促進因子を取り除いて傷の治りを遅らせることになるのです。この治療では、感染にさえ注意を払っていれば、従来の治療法に比べ痛みがなく、しかも早く治っていくのです。

 夏井先生の考え方は科学的であり、その方向は自然治癒力を重視する私の姿勢に合致します。平成18年7月3、4日に相澤病院傷の治療センターを見学させていただき、早速この治療法を診療に取り入れることにしました。予約診療としますので、よろしくお願いします。

 これは、患者さんが自宅でもできる簡単な方法でもあります。ちょっと怪我をしたときに簡単に自宅でできる方法は、傷口を水道水でよく洗ってから、消毒をしないで、ワセリンを塗ったラップを貼ることです。その上からガーゼで被うことは大丈夫です。汗や滲出液でじくじくしてきたら、洗って貼り替えます。

 「新しい創傷治療」のホームページには実例も含め、参考になることが盛りだくさんです。是非ご覧ください。

参考ホームページ:新しい創傷治療

参考文献:「さらば消毒とガーゼ」夏井睦著、春秋社刊、税込1,575円

さらば消毒とガーゼ