今後の矢追インパクト療法について
当院では今まで矢追インパクト療法を減感作療法として保険診療で行っていましたが、今まで使用していたアレルゲンエキスの保険適応が令和7年4月からなくなります。その後の治療継続ご希望の方には、ほぼ同様の内容の注射を自費診療で行うことになります。。以下のとおりです。よろしくお願いします。
令和7年 4月以降の矢追インパクト療法(YIT)の価格
診察後YITの注射のみの場合:
・前回YITから6か月以上開いている場合:
(診察料+YIT)=自費で4,000円
・前回YITから6か月以内の場合:
(診察料+YIT)=自費で2,000円
診察後検査または薬の処方とYITの組み合わせ:
保険診療+(YIT分の自費1,500円)
(こども医療、生活保護等でYITは1,000円)
令和7年3月21日 院長
当診療所では、アレルギーの治療に力を入れています。
アレルギー治療の基本は原因となる物質を避けることとされています。そのために血液検査や皮内テストなどを行いますが、必ずしも本当の原因が判明するとは限りません。一般的には抗アレルギー薬を用いて症状を抑える対症療法が行われています。
アレルギーには減感作療法という注射の治療が100年以上の歴史があります。これは、スギ花粉やハウスダストなどアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を薄めたエキスを皮内注射し、苦手なものに体を慣らしていくというものです。
従来の減感作療法は、患者さん毎に最も薄いアレルゲンエキスから反応を見ながら次第に濃いものに変えていきます。スギ花粉症で春にしか症状がなくても定期的に頻繁に通わなければなりません。場合によっては副作用のアナフィラキシーショックが起こることがあります。長く継続しても治療効果は余り満足できるものではありませんでした。
当診療所では、岩手県の故矢追博美先生が従来の減感作療法をもとに1992年頃に創始された矢追インパクト療法を行っています。これは極めて薄いアレルゲンエキスを適度な間隔で極微量皮内注射して、アレルギーを根本的に治すというものです。従来の減感作療法に比べ非常に薄いエキスのため大きな副作用は認めません。赤ちゃんや妊娠中のお母さんにも安全な治療法です。また、スギ花粉症の場合は、他のアレルギーなどの症状がなければスギ花粉の飛散する時期にだけ注射に通うことでも効果があります。
アレルギー性鼻炎、花粉症、気管支喘息等の治療として有効です。場合により一般的な抗アレルギー薬や漢方薬との併用なども行います。
なお、矢追インパクト療法では、風邪ひきやすい、疲れやすい、肩凝り、腰痛、更年期障害や種々の不定愁訴にも効果があることがあります。
アレルギーがあり、このような方には保険診療で行います。
3割負担では初診時は検査と治療で7千円程度、薬があればその分追加になります。子供医療費の公費負担も適応になります。
特に一般的なアレルギーがなく、上記のアレルギー以外の症状等を改善されたい場合は、自由診療となります。
矢追インパクト療法の初診の方は、平日・土曜の午前は9時半から11時、午後は3時半から5時の間に診察を行います。電話で予約をお願いします。
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